2026.02.13 146 2
地図のない旅
[Verse 1]
十八(じゅうはち)で飛び出した朝
なじんだ町を出たあの日のこと
夜行バスの窓に映る
期待と不安が混ざった横顔だけ
いまも覚えてる
渋谷のスクランブルでは
置いていかれるようなスピードに酔って
手帳に書いた夢を
ひとつ消すたびに
少し大人になったつもりだった
[Chorus]
風に押され move along
名前も知らない街に寄りかかりながら
期待と挫折のあいだで
何度も道を引き返した
それでも世界は続いていく
少しずつ心が削れながらも
誰かの優しさだけが
旅の灯(あかり)になっていった
[Verse 2]
川崎の工場夜景はきれいで
でも寂しい夜ほど光は胸に刺さると知った
夜勤明けの午前4時
コンビニの駐車場で
缶コーヒーを恵んでくれた同僚の
「無理すんなよ」が心に沁みた
[Pre-Chorus]
孤独になれていくのは
大人なんかじゃないと気づいた
ただ泣き方を忘れていっただけだ
[Chorus 2]
風まかせで drift away
拾った仕事の数だけ
自信も誇りも失くしていったけど
ほんの一言で救われる夜もあった
[Verse 3]
札幌の冬は静かで
雪が全てを mute にしていった
すすきのの交差点で
「帰りたい?」と自分に問うても
涙の代わりに白い息が
ふっと消えていっただけだった
それでも時計台の前で食べた肉まんの温かさは
今でも覚えてる
[Verse 4]
梅田の雑踏の中では
どんなに落ち込んでいても
街のテンションに負けて
少しだけ救われた
仕事を辞めた晩
HEP前のベンチでひとり座っていたら
通りすがりの女子高生が
「ヘコんでたらあかんで!」と笑った
世界って案外あったかい
[Bridge]
金沢(かなざわ)の雨は静かに泣く方法を教えてくれた
ひがし茶屋街を歩くと
湿った木の匂いが胸に刺さって
「ここでいいんじゃない?」という
知らない声が心の奥で響いた
[Verse 5]
広島港に沈む夕陽は
終わりじゃなくて始まりの色だった
ただの通過点のつもりが
宿の主人の「ご飯(はん)食べていきんさい」で
張りつめていた糸がゆるくほどけていった
[Final Chorus]
風に任せ choose my road
旅は終わりじゃなくて
ゆっくり自分を取り戻すための回り道だった
行き先よりも
そこにいた誰かが
僕を救ってきたんだと
今なら素直に言える
[Outro]
旅の果てなんてどの地図にも書かれていなかった
「ここで生きる」って思えた瞬間が
僕のゴールになった
A journey without a map
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