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まだ名前のないもの
[Intro]
最初にあったのは
答えじゃなく
ほんの少しの
違和感だった
[Verse 1]
ひとつ置いて
ひとつ消して
遠くから見て
また戻す
これでいい、と言ったあと
なぜか少しだけ眠れない
昨日きれいに見えたものが
今日はどこか違って見える
線を引けば
余白が生まれ
言葉を足せば
沈黙が増える
作ることは
埋めることじゃなく
残すものを
選ぶこと
[Pre-Chorus]
違う、と気づくたび
少し近づく
戻るたび
少し遠くへ行ける
迷った跡まで
消さなくていい
その跡が
次の道になる
[Chorus]
まだ名前のないものを
今日も探している
見たことのないものなのに
なぜか懐かしいものを
作って
壊して
また作って
同じ場所を巡りながら
昨日とは違う目で
同じ景色を見ている
[Verse 2]
百を並べて
ひとつを残す
残らなかった
九十九にも
それぞれ確かに
意味があった
選ばなかったから
選べたものがある
早くなった手と
遅くなった判断
知るほど増えてく
わからないこと
上手になるほど
簡単には
「これでいい」と
言えなくなる
[Pre-Chorus]
繋げばいいとは
限らなくて
切ればいいとも
限らない
足すこと
引くこと
待つこと
進むこと
その塩梅(あんばい)に
形が宿る
[Chorus]
まだ名前のないものを
今日も探している
正しさだけでは
辿(たど)り着けない場所を
近づいて
離れて
立ち止まって
ときには昨日へ戻りながら
遠回りしたぶんだけ
輪郭が見えてくる
[Bridge]
折れない旗も
いつか色褪(あ)せる
燃えた灰から
また芽は伸びる
鐘楼(しょうろう)が崩れても
鐘の音は
誰かの胸に
少し残る
完成しなかったもの
途中で捨てたもの
言葉にならなかったもの
届かなかったもの
それらもすべて
なくなったんじゃない
見えないところで
次のひとつを
支えている
[Break]
足して
引いて
近づいて
離れて
選んで
捨てて
迷って
決める
そのたびに
作品が変わる
そのたびに
作る人も
少し変わる
[Final Chorus]
まだ名前のないものを
僕らは作っている
完成するまで
知らなかったものを
何度も
何度も
間違えながら
最後に残った
たったひとつには
消した線も
捨てた言葉も
眠れなかった夜も
ちゃんといる
だから
完成とは
終わることじゃない
ここまでのすべてが
ひとつの形を借りて
ほんの一瞬
立ち止まること
[Outro]
そしてまた
小さな違和感から
次が
始まる
何かを作り上げることは、 趣味でも、仕事だとしても、 立ち止まることなんだろうなと思っています
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